作品の字幕を担当して下さった翻訳者の方による映画の見どころ紹介、今年の第5回目の紹介は『はぐれても、はぐれても』です。
字幕を担当して下さったのは原田りえさんです。
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ブラジル映画祭2013の字幕制作は、日本映像翻訳アカデミーに依頼しており、翻訳者の皆様は、同学校の卒業生でもあります。
【日本映像翻訳アカデミー】http://www.jvtacademy.com/
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『はぐれても、はぐれても』について 字幕翻訳者:原田りえ
心に大きなトラウマを抱えるトラック運転手ジョアォンは、人との関わりを頑なに避けていたのに、まだ見ぬ父を捜す少年ドゥダを乗せて一緒に旅することになります。旅を続ける中でドゥダとの間に生まれた深い絆が、孤独なジョアォンの心を開き、2人の運命を大きく変えていきます。

心を固く閉ざして過去から逃げ続けるジョアォンを演じるのは、「イブクロ 美食物語」「シングー」など注目作への出演が続く演技派俳優ジョアォン・ミゲル。自らの過ちによって、かけがえのないものを失ってしまった男の葛藤と再生を、見事に演じ切っています。自分が生まれる前に姿を消した父を捜すドゥダ役のヴィニシウス・ナシメントは、「オーパイオー」から5年を経て、俳優として大きく成長した姿を見せてくれます。ひたむきなドゥダの強く澄んだ瞳を見ていると、どうか幸せな結末が待っているようにと、願わずにいられませんでした。

その脇を固めるのは、ブレノ・シルヴェイラ監督の「フランシスコの2人の息子」主演のアンジェロ・アントニオとディラ・パエス。ジョアォンとドゥダの過去へとつながる2人の演技も見どころの1つです。

シルヴェイラ監督が、ホベルト・カルロスの音楽にインスパイアされて生まれたロードムービー。ホベルト・カルロス、ヴァネッサ・ダ・マタ、ニーナ・ベッケルの美しい歌声に、ジョアォンとドゥダの旅を見守る私たちの心も癒されていくようです。
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原田りえさん、字幕翻訳とコメント、本当にありがとうございました!!!
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